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しんり♪の 猫 & 宝石箱   .

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メイニャン

うちの娘アルバム
猫 娘。




遥々、静岡/御殿場から来た娘です。
日記一覧ご参照頂ければ幸いです。
娘がテーマの章には●が付いています
メイ女王

以下、日記より転載。。。
  ======================================================

  彼女は静岡から遠く九州までやって来た。
  諸処の事情で猫と飼う事に踏み切れなかった私の
  背中を押してくれたのは、メイちゃんを保護された男爵住職。
  男爵は仏門にあらずとも何かしらのボランティア活動をなされていたであろう、
  大変情の厚く徳の高い方である。
  (私と一歳しか違わないけど。…ふくよかな野村萬斎を想像して下さい)
  以下彼の談を記憶より抜粋

  *************************************************
  メイちゃんは子供の頃から野良として、境内や墓地を徘徊、
  小柄ながらも果敢にオスに挑んで行くワルキューレ。
  そして人間嫌い。
  ところが大雨の降った翌日、境内で再会。しかも逃げない。
  見ると臨月。(この前まで子猫だったのに!)
  結局数日後に、五匹の子猫を出産。。。
  初産のせいか産道に子猫が留まり、結局彼が奥さんと一緒に取り上げた。
  それからというもの、メイちゃんは猫が変わった様に
  人間に甘える様になった。
  ところが協調性が無いのは相変わらずで、
  先住猫(プレミアム)にケンカをふっかける毎日。
   ↑ 彼ってね、超ハンサムなの。。。
  猫寺になっては大変。男爵は子猫を里子に出す事にしたのだが
  度重なる家庭内の修羅場を目撃、
  「このままでは先住猫もメイちゃんも、心安らぐ時がない」と
  泣く泣くメイちゃんとの別れを決意。

  ・・・子猫はすぐに貰い手が見つかった。
  でもメイちゃんは見つからない。
  成猫で避妊していない雌、これがネックの様だった。
  メイちゃんが一日も早く、家でくつろげるように・・・
  これが男爵の願いだった。
  *************************************************

  そんな時、WEB上で彼女の写真と記述を見た私。
  静岡→九州では無理だろう。
  そう思いながらもメールを送らずにはいられなかった。

  即レスが来た。
  わざわざご夫婦で九州まで連れて来て下さるとの事。
  余りの展開に正直動揺した。

  いつでも猫と暮らせる様に、家を建てた。
  子供も生まれ、言ってきかせれば少しは分かる歳になった。
  出会いを待っていた。
  だけど私には・・・ここでは書けない、前科がある。
 (って動物虐待じゃないですよっ。
  自分の思う「その子達の幸せ」を、生涯通して実現させてあげられなかった…
  それが今でも赦せないのです)

  …泣きながら何度もメールを送った。
  「メイちゃんを幸せにしてあげたい、絶対幸せにする、
  だけど私は過去にこんな事があった、こんな私で本当に良いんですか???」

  でも住職はそれも踏まえて決心なさった。
  今彼女は私の後ろで寝ている。お腹を出して。
  「…幸せ?」


2003.05.25 am10


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  抱っこは嫌いだけど、気位も高いけど、でも甘えん坊なんだよね(*^_^*)
  我が家に来て懐かなければどうしよう、
  毎日猫パンチされるのでは、と不安な日々が続きましたが、
  それは杞憂であったようです。

  ちなみに抱っこしてみた時の彼女のコメント。
  私「・・・しょうがないな~・・・(なされるがまま)」
  夫「嫌だなー… 放してほしいな~…もがもが」
  子「!なにするじゃオラッ!!バリッ」

  止めろと言うに私の目を盗んでメイちゃんにチョッカイを出す息子の額は、
  プチ・ブッチャー状態です・・・
  え?「ブッチャー」知らない?…そ、そっか。。。



                 避妊手術。

  しようか、しまいか。
  いや、勿論する。でもタイミングをつかめない。

  彼女の可愛い子供が見たいのだ。彼女の子供達と暮したいのだ。
  でも年々悪化する我が家の経済状況。
  宝くじが当らない限り、お見合いも出産も望めない。

  今年の夏は、ずっと発情中だった彼女。
  7月から11月も終わろうかという今まで、ずっと鳴いてばかり。
  2週間サイクルとおっしゃった獣医さん、うちのは不定期です。
  悲しそう、苦しそう
  早く楽にしてあげたい。

  そんな訳でとうとう、手術の予約をした。
  術後のケアを考え、12月12日(抜糸の必要な10日後が祝日)。

  キャリーを見ると足がすくむ彼女。
  これで間違いなく、逃げ出すようになるだろう。
  辛い経験になると思う。
  でも眠れない日々もきっと辛い。

  君には長生きして欲しいんだ。
  恋なんて、一時の病なんだよ。
  だから、ゴメンね。。。

                            2003.11.28 改訂




               2003年12月12日(金)、大安。入院

ついに来た避妊手術の日・・・。
息子には「お泊り保育」と言ってみたが、五歳児の笑いが取れる筈も無く、
とにかく落ち着かない。

麻酔は大丈夫である事を歯石除去で確認済だが、万が一ということもある。
しかしどうしてなんだか、歳のせいなのか、確実に心配性が悪化している私。

ぁぁ、落ち着かない、気が気じゃない、仕事が手に付かない・・・


電話が鳴る度にビクビクした。
「万が一の事があったらどうしよう?」

朝、病院でアッサリ別れたのが気がかりだった。
もっとも猫は、大嫌いなキャリーに入れられ更に車に乗せられた為
これでもかと言う位に縮こまり、私の顔を見上げる余裕も無かった。

・・・20年以上前の事だが
最初に飼っていた猫が、夜、交通事故に遭った。
病院で、大腿骨骨折との診断を受けた。
骨折なら自分も経験がある。心配することはない。
そう思って
子供ながら愁嘆場は嫌いだったので、敢えて笑顔で猫と別れた。
猫は折れた足で立ちあがろうとし、私を追おうとしていたそうだ。しかし
まさかこれが最後になろうとは・・・。
なかなか猫の死を受け入れられず、あの夜の事を何度も後悔した。
その二の舞になりはしないか?

会社から、自宅から
何度も病院に電話をしようとしたが、
昨日病院で、なかなかキャリーから離れられないところを笑われたので
なんとか堪えた。
「便りが無いのが元気な証拠」と。
(子供にも猫にも、つくづく過保護な私・・・(T_T))



              2003年12月13日(土)退院

朝。折角の休日だが、子供の参観日だった為、
バタバタと子供を送る。
子供を送ってまた帰る。
参観の前に一時間の講演が設けてあったのが幸いした。
お仕着せがましい子育て論よりも、猫の安心の確保が優先。
酷い目にあって、昨夜は狭いケージの中、不安で眠れなかったに違いない。

夫(運転手)を蹴り起こし、即効迎えに行った。
顔を見て、ホッとした。
お目々パッチリ、しっかりと私の顔を見た。
先生が傷口を説明をしようと、すっとキャリーから出したが
抗おうともしない。
傷口を見てビックリした。
毛こそ剃ってあるが、まるで何事も無かったかのようだった。

過去の経験から、「動物の傷口は、ホチキスやワイヤーで、無残に縫合するのが獣医の常識」だと
思っていた。なぜ人間とそんなに差を付けるのか、憤りを覚えていた。
なのにお世話になった先生は
内側に吸収性の糸を使い、固定用に細いナイロンの糸を使って下さっていた。
僅か5針。

抜糸は痛い。ワイヤーならば、一本抜くごとに「ウギャッ ウギャッ」と鳴く。
そんな姿を見る必要も無いのだ!
これは先生の主義らしい。心から感謝した。
いつもなら事前に何軒も電話調査をするだろう自分が、直前まで迷っていたせいも有り、
今回に限って何もしていなかった。
なのに、予想を遥かに越えて、最善の処置をして下さった。
運が良い、本当に運が良かった。

桜子

お蔭様で彼女は、帰宅してもバリバリ元気。
まずまっしぐらにトイレに駆け込みゆっくり用を足した後、
間髪入れずご飯の要求。
ドタドタと元気に遊んだ後は、家で一番暖かい場所で、大の字になって眠っている。
さぁ、撫でろ、との要求らしいが
傷に障ると怖いので、今のところは背中だけにしているが
どうも物足りないらしい。
抜糸までの十日間だけ、我慢してね。

皆様ご心配をお掛けして申し訳ありませんでした。
母子(笑)ともに元気になりました。
皆様に心から感謝申し上げます!!! m(_ _)m



              2003年12月23日(火)抜糸

車だとちょっと怖がるメイちゃん。…自転車ならどうだろう?
病院までの行き道はスクールゾーン。祝日ならきっと静かだ。

そう思って、リュックを含め6kgほどになったメイちゃんを背負い、
後ろには15kgの息子を乗せ、自転車を、漕いだ。
漕いだ・・・。
こ、い、だ、・・・。


往復2時間かかった。甘かったよ・・・(T_T)

予想外に交通量が多く、行き道は怖がって鳴いて暴れたメイちゃんも
あっという間に抜糸も終わり安心したのか
帰りは景色を眺める余裕も出て、苦痛に歪んだ私の顔を時々見上げ、にっこり。
今は自宅で最近発見した特上の場所で、のんびり毛繕いをしている。

メイちゃん、頑張ったね。
これからも健康に気を付けて、楽しく暮らそうね。



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